かゆみのある湿疹が左右対称(体や両手、両足)に広がり、良くなったり悪くなったりを数か月以上くり返す、慢性的な皮膚疾患がアトピー性皮膚炎です。皮膚が乾燥しやすい素因(ドライスキン)とアトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)を両方もっている方が発症しやすいと言われています。
こどもによく起きる皮膚疾患と言われてきましたが、近頃は大人になっても湿疹が残り、慢性化する患者様が多くみられます。ただ成人で発症している方の多くは、長期間の湿疹がこじれて治りにくい、あるいはステロイド軟膏の不十分な使用や、社会的ストレスなどが重なっていると考えられています。
治療に関しては、ストレスや抗原などの原因除去、抗アレルギー薬の服用やステロイド軟膏などを用いた薬物療法、適切なスキンケアの3本柱により、治癒したものと変わらない状態を目指していきます。